鹿島亮「数理論理学」の構成をまとめてみた

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鹿島亮先生の「数理論理学」

数理論理学の入門書として標準的であり、厳密性とわかりやすさを兼ね備えた本である鹿島数理論理学。

いくらわかりやすいといっても初めて読んだ人は「今、何をしているのか?」を見失うと思います。

それは数学のどの分野でも初めて手を付ける部分はそんなものですが。

そこで、鹿島本の完全性定理までの構成を図にしたものを共有します。

ある機会に図が必要になったのですが、他でなかなか使う機会がなさそうだったので供養の意味も込めて。

この図を参考にしていただければ自分が今何をしようとしているのかは見失いにくいと思います。

鹿島・数理論理学の鳥瞰
鹿島・数理論理学の鳥瞰

数理論理学に入門したい人の目標について

数理論理学に入門したいという人の一つの目標は「一階述語論理の健全性と完全性の厳密な理解」です。

論計舎(論理と計算を主軸としたオンライン家庭教師グループ)の代表・川井新さんの言葉を借りれば、

一階述語論理の健全性と完全性の理解と不完全性に関するおおざっぱな理解があれば十分入門レベル

ということです。

不完全性定理はある程度経験がないと難しい定理であると思うので、まずは完全性を目指しましょう。

という意味では、鹿島数理論理学は非常に入門書として適切な構成になっていると思います。

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